スルガショック以降、不動産投資ローンが厳しくなってきているのでローンを借りなくてもできる不動産投資で何かいい方法を探しているときに惹かれて読んだ、年収400万円からの区分不動産投資で億万長者にあなたもなれる!
発売年は2013年なので、もう7年も前に販売された本です。不動産投資のノウハウ本はサイクルが早いため、正直、あまり参考にならなかったりすることが多いですが、古いノウハウ本を読み返してみると、意外にも「これは使えるな!」と思うこともあります。
歴史は繰り返すと言われるように、不動産投資もまた繰り返されるのじゃないかなと思っています。
2013年というと、リーマンショック、東日本大震災あとで今よりも不動産価格が安かった時代です。また融資については当時、ノンバンク系の三井住友トラストL&Fやオリックス銀行もありましたが、金利は今よりも高く、頭金も多く出さないと購入できない時代だったと覚えています。
今と2013年当時を比べるとまだ今のほうが融資に積極的なので、この本で紹介されている500万円以下くらいの中古ワンルームを現金で買っていく方法はまだ有効手段とは言えないかもしれないですが、ローンを組みたくない、またはそもそも組めない方にとっては、参考になる内容でした。
本書の著者は、高野智弘さんという方で2005年にサラリーマン生活からのリタイアを目標に不動産投資を開始し、3年をかけてワンルームマンションを計10室を購入。そして、1棟物件への投資に方針転換し、その後わずか4か月でサラリーマン生活からのリタイアを実現された方です。
この本のポイントは、ずばり「融資を借りられる状態に持っていく」である。
ワンルーム投資をコツコツ買ってリタイアしましょう!という内容ではなく、著者がリタイアできたのはワンルームをコツコツ現金で購入していき、所得をあげ、銀行の融資基準をクリアし、さらにワンルーム投資で不動産投資経験を身につけてきたこそ、1棟物件に方針転換でき、結果的にわずか4ヶ月後リタイアできたというシナリオです。
高野式〈区分不動産投資法〉はこれだ!
- 優良、中古の区分不動産を見つけ出す
- 現金で購入する
- 年収が増えたところで、銀行融資を受けて1棟物物件を購入
2013年に発売された本なので、もちろん今の不動産価格や情勢とは異なるため、全く同じ手法では実現性が難しいかもしれない。
実際に、購入した物件の情報が載っているのだが、一部紹介するとこんな物件
現在では、平成築で都内で14%の利回りの物件は事故物件くらいしかないのではないかと・・・。まあ、2013年に発売された本なので、そこは仕方ないですね。
もし、今この手法をやると、利回りが8〜10%くらいになっているので、現金で購入したとしても、管理費・修繕積立金などのランニングコストを引くと、ほとんど手残りがなく、入退去が発生するたびに、賃貸募集費用や修繕費でほとんどキャッシュフローが貯まらない投資になってしまっていると、本を読みながら考えていました。
この本で参考になる方は収入少ない会社員や学生や主婦、フリーターなど、自身では融資が組めない方で、これから長期戦で投資をしようと思っている方にオススメです。
今では参考になりませんが、親切にも銀行融資基準の解説され、しっかりと根拠のある投資法と紹介されています。
年収500万円以上にならないと融資が組めないから、それまではコツコツ区分ワンルームを現金で購入し、取得を上げるために、区分ワンルーム投資がオススメと。
最近では、区分ワンルームと同様に、所得を上げる&投資経験を積み事を目的にボロ戸建賃貸投資が流行っていますが、2013年当時はまだここまで戸建賃貸投資が主流じゃなかったのでしょう。

しかし、ボロ戸建賃貸に比べると手間がかからず、エリアも戸建てに比べると都心部で購入できるので、空室期間も短く、初心者の方でも実践できやすい手法です。
優良な中古ワンルームマンションの見極め方もしっかり解説されているので、興味ある方は是非、読んでみてくださいね。