ハザードマップで浸水危険エリアに該当する物件は買わない方がいいのか。

地球温暖化の影響か、ここ数年間で大型台風による被害が立て続けに発生しています。

  • 令和元年 台風19号 2019年10月6日発生(死者77人) 関東
  • 平成30年 台風21号 2018年8月20日発生(死者14人) 関西

台風19号は世界からも注目されるほど、過去事例にないくらいの大型台風で、堤防の決壊は68河川の125か所発生しました。

また、高級住宅街のイメージがある「二子玉川」や「武蔵小杉」でも浸水被害が発生し、Twitterでは「高級住宅街のイメージが悪くなる」、「土地値に影響する」などの内容がつぶやかれていました。

その影響か連日のように、朝の情報番組で【ハザードマップ】の重要性について報道されることが増えました。今回の浸水被害とハザードマップの予想がかなり的中していることも要因のようです。

参照:日経ビジネス 
台風19号、浸水エリアとハザードマップを重ねて見えた2つの事実

そこで今日はハザードマップが影響する不動産物件選びについて、不動産投資家目線でお話したいと思います。

そもそも被災者はハザードマップの存在を知っているのか

朝の情報番組で、被災者の方に対して「ハザードマップ」の存在を知っていましたか?とインタビューをしていました。

その結果、大半の方は知っていると回答。

そして、次にでてくる言葉が「ここまでひどくなるとは想定していなかった」とお話されていました。今回、浸水したエリアは過去にも浸水を経験された方が多く、過去の経験から浸水はするだろうと理解はされていたようです。

そのため、早めに避難できたという方もいれば、家を建てるときに盛土(土を盛って高くする)をして家を作った方もいるため、ある程度は皆さんご存知だったと思われます。

たしかに、ハザードマップをみると「そこ危ないってわかったでしょ?」という方もいるかもしれませんが、やはり昔から住んできた方もいるだろうし、毎年の確率で被害が発生するのであれば、引っ越しを考えてたと思いますが、今回の二子玉川の浸水については「1000年に一度」の確率と言われると、、、

まあ大丈夫だろうと思ってしまう気持ちもわかりますよね。

交通事故みたいな感じで、みんな自分が被害にあうなんて思って生きているわけではなく、たいてい自分は大丈夫だろうと考えるのです。なので、ハザードマップの存在は知っているけど「ここまでひどいとは・・・」と思ってしまう気持ち、すごくわかります。

ハザードマップの結果が不動産に与える影響

当たり前ですが、危険エリアに該当した物件を望んで買いたい方はいないと思います。しかし、皆それぞれの事情があって、そこに住んでいるわけなのでそんな簡単に解決できる話ではないと思うのです。

話すときりがないですが、なぜ高級住宅地ができるのか、なぜこのエリアは土地が安いのか、なぜお寺・神社は昔からあるのか、など紐解くと色々事情があります。

やりたいこととできることが違うように、住みたいと住めるは違うのです。

MEMO

皆、危険エリアに該当していないところを住みたいと思っても、そういったエリアは土地値が高かったりします。海や川に近ければ浸水・洪水・液状化のリスクが高くなりますが、土砂災害のリスクは低くなります。反対に山の方にいけば、洪水リスクは低くなりますが、急激に土砂災害のリスクが高まります。

住む場所を選ぶにも一長一短があるということです。

大阪元市長 橋下氏のある発言

また先日、橋下元市長が発言した内容が話題となりましたね。

参考 橋下徹氏が「奈良県側で氾濫させる」など、治水行政について解説 視聴者から驚きの声@niftyニュース

橋本氏は「千曲川のことはわからないが」と前置きした上で、「治水行政はかなりシビアにやっている」と口を開く。

「都市化されている下流地域に被害が出ないように、上流部であえて氾濫させる」と明かし、大阪を例に「淀川が氾濫しないように琵琶湖で止め氾濫させる、いざというときは奈良県側で氾濫させる」と解説した。

私もリアルタイムで見ていて、かなり過激な発言をしたけど大丈夫かとヒヤッとしましたね!どこかで分かっているけど、言えないことをズバズバ言える橋下さんは実際に市長を経験し、このように行政問題をたくさん見てきたのでしょう。特に大阪の場合この手の問題が多い地域でもありますので・・・。

話が右往左往しましたが、ハザードマップの結果が不動産に与える影響としてはもちろん影響はあります。しかし、今回被災した方が言うように昔にも被災した経験があったりと、すでに土地値に影響しているケースが多いと思います。

ハザードマップ上、危険とされているところは昔から色んな原因がありますので、古地図(昔の地名と地形地質が分かる)を確認するとわかります。

なので、これから家を購入・建てる方はハザードマップを確認し、危険エリアに該当しない場所で購入するのか、危険エリア内だがしっかり対策した家を購入した方がいいのかは予算と比べてください。

私が思うに、仮に危険エリア外であっても日本は島国のため、昔から地震や台風などの自然災害に悩まされてきたことを考えると、すべて完璧の立地はないと思って、その土地にあった被害対策をすることが賢いのではないでしょうか。

不動産投資家目線でみる危険エリアへの投資

MEMO

投資家目線・・・保険でカバー
自宅購入目線・・・被災対策優先

不動産投資家目線と自分が住むための家を買う目線は全く異なります。

自分が住む場合は被災しないような家づくりをする場合、費用対効果など考えず家を建てると思いますが、投資目的であれば建物にはお金をかけずに火災保険にしっかり水災・風災補償を手厚くすることでしょう。

不動産投資の場合、購入したら一生持ち続ける投資家は少なく、たいてい10年未満で売却されるケースが多いです。そう考えると何年に一度発生するかわからない災害には保険でリスクヘッジする方が無難とも言えます。

 

 

住宅購入やアパートの購入の際、ハザードマップを説明するケースがありますが、賃貸で借りる場合、ハザードマップの説明しているケースはまだ少ないです。

今回の被害でハザードマップが注目されたことから今後、説明が義務化されることになれば賃貸にも影響してくる可能性は十分に考えられますね。台風の場合、事前にくることがわかるため命の危険はないかもしれませんが、家財などの被害は発生してしまうため、十分に懸念材料になります。

投資家目線でみる危険エリアへの投資は有り。ただし・・

ただし、条件があり「都心部」に限ります。

橋下氏の発言もあったとおり、都心部に被害が起きないように優先されるケースがあるということです。実際に東日本地震の際、湾岸エリアに液状化が発生し湾岸エリアのタワマンは危険だと言われた時期がありました。

しかし、どうでしょう。

その後、東京オリンピックが決まってから土地値も高騰し、今では被害の面影もなくなり、また人気になっていることを考えると、武蔵小杉も一時的な風評被害があるかもしれませんが、また元通りになると思います。

なぜなら、都会だから

まとめ

ハザードマップで危険エリアに該当するから買わないではなく、何年かに一度起こる可能性があると理解した上で、しっかり対策出来れば、別に買っても(建てても)いいと思います。人生の中でいつ何が起こるかわからないリスクに比べれば、かなり対策しやすいリスクですし!

今回も少しでも参考になりましたら幸いです。